広く公共的課題の設定、分析、提言を目的に、計画行政の各分野にたずさわる研究者、行政担当者、実務者等による学際的研究成果の発表と相互交流を行うことを通じて、理論と実践を統合する学問体系の確立をめざす

会長挨拶

会長挨拶

20Asami

 

 

第14代の日本計画行政学会会長を拝命いたしました。日本計画行政学会の活動をより活性化し、学会を盛り上げるよう努力していきたいと思います。
 施策を企画し(計画)、それを実施・運営する(行政)というのは、政府・公共部門がこれまで幾多と行ってきた活動です。また、公共部門のみに限らず、企業や組織の運営においても、個人の行動においても、企画から実施へというプロセスは繰り返し行われてきています。そのあり方を学問として体系化する営みが計画行政学であり、本学会の設立目的でもありました。爾来、本学会では、人文科学、社会科学、自然科学といった多様な分野の研究者のほか、実務者、市民団体などの連携により、研究が進められ、社会変化に対応しつつ、学問の深化がなされてきています。
 1977年に日本計画行政学会が設立されたときには、計画行政をplanning administrationと訳していました。当時の設立趣意では、「計画の理論方法の研究から計画の決定への行政過程があり、決定された計画の実施過程があって再び現実経験の理論方法へのフィードバックがあることにより、計画体系は一つの完結した自律的発展力をもった学問体系となる。」と書かれており、計画の立案とその後の実施・管理への流れを強く意識し、その手続きを学問的に基礎づけたいという意図が伝わってきます。
 2014年に一般社団法人化され、現行の定款が制定されますが、そこでは計画行政をplanning and public managementと訳しています。学会の定款の第3条でも目的として、「計画行政の理論、計画行政の実践に当たっての方法論、及び計画行政の基礎となる社会経済的諸条件などに関する研究を促進する」と書かれており、立案から実施へという流れよりも、計画と公共運営を並置し、それぞれの研究に加えて、両者の関係を解明することを意識しています。
 この微妙な変化は、計画というものの社会における位置づけの変化を反映しています。以前の行政計画は、公共が計画を提案しそれを実施する中で、いかに妥当性を高め、民意を反映させるかといったことに重きが置かれていましたが、その後、社会参加も進み、むしろ公共空間などの適切な運営に重点が移ってきました。そして、行政という言葉は、administrationからmanagementへと、統治的な概念から経営的な概念に変化しています。
 計画や行政の意味合いは今後も変化しつづけるものと思います。その中で、本学会においては、次世代の計画行政のあり方を見据え、そのための理論や方法論を追求し、社会を先導することが求められます。このような営みを、是非、会員の皆様とともに推進していきたいと思います。

 

一般社団法人日本計画行政学会 第14代会長 浅見泰司(東京大学教授)

 

歴代会長

歴 代 氏 名 主たる職 在任期間
初 代 中山伊知郎 日本学士院会員 昭和52年8月27日-55年4月9日
第2代 有澤廣巳 日本学士院院長 昭和55年11月7日-58年10月6日
第3代 大来佐武郎 内外政策研究会会長 昭和58年10月7日-平成元年3月31日
第4代 加藤 寛 慶應義塾大学教授 平成元年4月1日-7年3月31日
第5代 藤井 隆 立正大学教授 平成7年4月1日-11年3月31日
第6代 熊田禎宣 東京工業大学教授 平成11年4月1日-14年3月31日
第7代 廣松 毅 東京大学教授 平成14年4月1日-17年3月31日
第8代 黒川和美 法政大学教授 平成17年4月1日-20年3月31日
第9代 原科幸彦 東京工業大学教授 平成20年4月1日-23年3月31日
第10代 大西 隆 東京大学教授 平成23年4月1日-26年3月31日
第11代 細野助博 中央大学教授 平成26年5月31日-28年6月17日
第12代 根本敏則 敬愛大学教授 平成28年6月18日-30年6月16日
第13代 坂野達郎 東京工業大学教授 平成30年6月17日-令和2年6月13日
第14代 浅見泰司 東京大学教授 令和2年6月14日-

※所属は就任当時のもの

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