このたびは計画賞優秀賞をいただき誠に有り難うございます。 東北復興支援プロジェクト「東北・夢の桜街道〜桜の札所・八十八ヵ所巡り運動」は、 コモンズ(共有財産)である東北の美しい“桜を” 運動のシンボルに掲げ、「交流人 口増加」という形で東北の面的再生を図る、官民広域連携・協働推進による東北復興 再生運動です。この運動を支えるコンセプトに「相互扶助(助け合い)」があります が、この共同体的な発想の源には、二宮尊徳の報徳思想(至誠−勤労−分度−推譲) があります。「推譲」は「再投資」を意味しており、この運動を長期継続するため、 参加企業はCSV(価値共創:社会的な課題の解決と利益創出が両立する)戦略により 得た利益を、東北の地に「再投資」することが期待されています。こうした長期の国 民運動的なプロジェクトは、“記憶の風化”と共にスピードが落ちますが、当初3年 間が勝負とみて果敢に推進してきた結果、ある旅行会社では、昨年春、前年に比べ5 万人も多い観光客(前年比4割増)を「桜の札所」に送致したほか、今春、観光庁に よる台湾インバウンド誘致政策として採択され、運動の裾野が急速に拡大しています。 文字通り、ソーシャル・イノベーションと言える画期的な地域づくり運動に成長する と確信しています。