このたびは、名誉ある計画行政学会計画賞特別賞をいただき、ありがとうございます。 陸前高田市で復興に向けてがんばられている皆さま、ご支援をいただいている皆さまとと もに、受賞の喜びを分かち合いたいと思います。  私が陸前高田市の参与を6月1日に拝命し、出来ることは何でもやらせていただきたい との思いの中、2,000人を超えるボランティアの派遣。17,500人が参加した復興イベント。 聴講者1,000人の講演会。年末、5,454人の仮設住宅の方々へおせちのお届け。そして、半 年間に渡る69人の経営者の方々との勉強会を活動してきました。  最初、陸前高田の地に立ったとき、この地から世界に売れるものをつくり、この地に東 京・大阪からお客様が来てくれる、魅力的なコンテンツをつくり、この地で企業が事業を 行なうことで、雇用を生むことこそ、この地の復興につながると考えました。  被災地復興への国の対応は、怒りさえ感じます。しかし、被災地の方々はどこまでも誠 実に、現実と向き合い戦っています。被災地の復興の戦いは実はここからなのです。  あれから、一年が経過しました。現地は何も動いていません。がれきの撤去と仮設住宅 が建てられただけ。ここから1〜2年でなく、10年20年の復興の戦いが始まります。  今後も、被災地の復興へのご支援をお願い申し上げます。                        岩手県陸前高田市参与 渡邉美樹